衣類や、衣類についた汚れや、汗染みなどを落とすのに漂白剤をよく使っていますよね。
汚れやシミなどの色素を、化学反応によって分解させる働きがある物質が漂白剤です。
その中でも、「酸素系漂白剤」や「塩素系漂白剤」はよく使っていたのですが、最近「還元型漂白剤」というものがあるのを知りました。
酸素系漂白剤の違いについては、「酸素系漂白剤はどれも同じ?裏の表示を見て気づくちょっとした違い」を読んでみてください。
還元型漂白剤?
初めて聞いた還元型漂白剤とは、一体どんなものなのでしょうか?
簡単に説明すると、我が家では、子供たちが古いブランコや鉄棒などの公園の遊具で遊んだときについてしまった、茶色い鉄さび汚れに効果があるとわかりました。
洗っても、漂白してもどうしても取れない!
そんな悩みを、還元型漂白剤がきっと解決できると思いますよ。
そして、どんな商品が売られているのでしょうか?
詳しく紹介をしていきます。
還元型漂白剤の特徴
還元型の漂白剤はほとんどが粉末で販売されています
液性:弱アルカリ性
主成分:二酸化チオ尿素 、ハイドロサルファイト
特徴として 業務用に利用されていることが多いです。
花王さんの商品「ハイドロハイター」が有名です。
結構手ごろなお値段で売られています。
ポイントは、白物衣料専用で、白物ならすべての繊維に使えるところです。
色柄物などに使うと、色を落とししてしまう可能性があるため白いもののみになります
使えないもの:水洗いができないもの、きなり・色柄物の繊維製品、金属染色や金属製のボタンファスナーなどです。
得意分野
鉄サビ赤土などの、鉄分の黄ばみや汚れをきれいに漂白するのが得意
例えば衣類についた赤土やサビ汚れ、井戸水での洗濯が原因の衣類の黄ばみは、還元型漂白剤が得意とする分野の汚れです。
ただし、繊維自体が変質して黄ばんだものは、元にもどりません。
他の酸化型漂白剤で落ちない黄ばみや汚れも、この漂白剤を使うことで落ちることがあります。
塩素系漂白剤によって色落ちした衣類の色を戻しや、塩素系漂白剤の使用が原因のプラスチック製品の黄ばみにも使うことができますよ。
酸化型と還元型の漂白剤の違いは何?
漂白剤は大きく種類を分けると、「酸化型」そして「還元型」の二つに分かれます
「酸化型?還元型?中学校の理科の授業で聞いたことがあるような・・・」
と思った人も多いのではないでしょうか
私はその理解をしてみたらわかりやすいなと思いました
この二つは漂白する過程に大きな違いがあります。
酸化型・還元型というのは、それぞれの漂白剤がどのように汚れを分解するのか。
科学的な作用を言い表したものです
酸化型の漂白剤は、「酸化」つまり物質に酸素と結びつける反応を利用してことで色素を除去(分解)ます。
酸化剤によって、汚れの原因物質を酸化して分解をしていきます
理科の実験で、銅を燃やしたら真っ黒な酸化銅が出来上がりましたよね。
銅+酸素→ 酸化銅
金属が錆びるのも、あの酸化です。
金属が錆びてボロボロになるように、酸化剤によって汚れを分解して、それがボロボロになって落ちてしまったというようなイメージです
反対に還元型漂白剤は、「還元」つまり、物質から酸素を奪い取る働きを活用して色素を除去(分解)します
元々酸化が進みすぎた汚れの原因物質の影響です。
赤茶けた鉄錆などは、酸化が進みすぎた典型的な物質と言えます。
理科の実験では、酸化銅 +炭素 →銅+二酸化炭素 とかありましたよね。
サビて金属はもろくなりますが、鉄サビなどが衣類の汚れの原因になることも考えられますよね。
鉄さびのような原因物質から酸素を奪って、還元する作用で汚れを分解して除去することができるのです。
例えば、塩素系漂白剤と還元型の漂白剤の漂白の違いをわかりやすくいうと、
塩素系の漂白剤は、色柄の色素を漂白します。
還元型の還元型漂白剤は、色そのものを変色させます。
それぞれ違った方法で色素を違う物質に変化させたから、色がなくなったということになるんですね。
還元型漂白剤の使い方
他の漂白剤とあまり変わりません。
用意するものは、洗面器とゴム手袋です。
- まずは衣類の洗濯表示を確認し水洗いができるかどうかの確認をします。
- お湯に漂白剤を溶かし、30分ほど漬け置きします。
※40°ぐらいのお湯につけると良いでしょう2時間以上の放置はしてはいけません。 - 汚れ落ちを確認して、入念にきれいな水でしっかりとすすぎましょう。
- いつもの通りに干せばOK
※毛・絹の場合は、生地をいためることがあるので、浸す時間は30分以内として、よくすすぎ陰干しを。
(井戸水など特に鉄分の多い水の時は、1Lの熱めの湯(50℃)に7.5g(キャップ3/4杯分)をよく溶かし、1時間以上(2時間以内)浸し、時々かきまぜるましょう。)
『洗濯をしたら白い服が青くなった!! その原因3つと対処法は?』
の記事でもご紹介している、急なトラブルにも対処することができますよ。
注意してほしいのは、ほかの液性のものと混ぜて使ってしまうと、効果を打ち消しあってうまく働かない可能性があります。
使うときは単品で使うようにしましょう。
まとめ
還元型漂白剤とは、
形状:粉末
主な成分:二酸化チオ尿素、ハイドロサルファイト
液性:弱アルカリ性
除菌殺菌力はありません
使えるもの:水洗いができる白物の繊維
使えないもの:水洗いできないもの、色柄物の繊維、金属製ボタンやファスナーのついたもの
はじめて知った還元型の漂白剤。
塩素系漂白剤によって色落ちした衣類の色を戻しにも使うことができるのは助かりますよね。
酸化型漂白剤では落ちない汚れや着色あったら、こちらを使ってみようかなと思ってます。
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